書道家 石井誠


代表作と石井誠のことば


2014 2013 GALLERY 

生も死も乗り越えて

私にとって芸術とは、血のかたまりである。
つまり、むき出しの命であり、生きた証しなのだ。
「生」と「死」を作品の根幹にしているが、近年は「花」や「土」という文字を書き続けている。
「土」から連想される生きとし生けるものたちへの壮大なエネルギーは私の心から離れない。
「土」無くして、私たちの「生=花」はありえない。
魂や血がたっぷりの要素を蓄え、それらが廻りて今、私たちは生きている。
死にゆくことが運命ならば、豊かに「土」に還りたい。
 
そう、豊かに…そのために私は日々、命を噛みしめながら「生」を書する。
 
2014.3 石井誠
 

2012 GALLERY

私の制作の根幹は、唯一「生きる」。

 

現代社会は個人や人間関係においても、閉塞感に包まれている。文明が発展し、物質的には豊かになり、ただ生きることはできる。

しかし、「本当の豊かさや幸せとは何か」という根本は麻痺し、人間の精神は内へ内へと向いている。

 

人間、最後は死ぬのである。

生死は、容赦のない現実にあるのだからこそ、真っ直ぐに己を貫くのである。

死をも吹き飛ばす生命感溢れる、拓く「花」や「樹」を今こそ描かなければならない。

                                                2012.2 石井誠

2011 GALLERY

私(私たち)はなぜ生きているのだろうか…
「死ぬ」とはどのような感覚なのだろうか…

この2つの意識が私の脳裏を駆けめぐる。
生きていくことの難しさ、「死」への恐怖…死後の世界はどのようなものなのか。
この答えのない永久的な問いは、私を苦しめ、また生きていく活力になり、制作へと導く。

「書く」という行為を通して、何を表現しようとしているのか。

作品は「現実(いま)」を生きている私の自画像であり、遺書のようなものだ。

作品を通して、人間が生きていることの「美」を垣間観ていただければと思う。

 

2011 石井誠

2010 GALLERY

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